久々のブログです。

知人からの依頼でバーベキューと茶道の関係性を書きました。
何年か前にも書いていたのだけど大幅に書き直した文です。

興味ある方はご一読くださいね。
バーベキュー協会のオフィシャルサイトにしておきます。


以下本文


 バーベキューと茶道の関係 



 



「利休七則」とスマートバーベキューのための「バーベ九則」

「バーベ九則」とは日本バーベキュー協会が進める”スマートバーベキュー”を実現するためのバー ベキューの心得です。
”スマートバーベキュー”とはより賢明なバーベキューという意味です。



<参考>
日本バーベキュー協会が定める”スマートバーベキュー”の4つの定義 
1、自分に優しく(自分も楽できるバーベキュー環境を作る) 
2、相手に優しく(ゲストが気持ちよくなる環境を作る) 
3、環境に優しく(自然環境や付近住民に負担をかけない)
 4、社会貢献になるバーベキュー(自分以外が社会の入り口。バーベキューはホストがゲストを おもてなしする会。ゲスト喜ばせるバーベキューが社会貢献活動となる)


「利休七則」とは戦国時代に活躍した茶聖千利休が弟子に語ったと伝わっている7つの重要な言 葉のこと。
茶会を開くときの一番大切なこととしての”おもてなし”の真髄が「利休七則」です。 

現代の茶道の世界でもまず最初に学ぶべきこととしての「利休七則」の精神が息づいています。
バーベ九則はその利休七則をヒントに作られたスマートなバーベキューの9つの心得です。

<参考>
利休七則
一、茶は服ふくのよきように点たて ―心をこめる― 

二、炭すみは湯の沸わくように ―本質を見極みきわめる 

三、花は野にあるように ―いのちを尊とうとぶー 

四、夏は涼すずしく、冬は暖あたたかに ―季節感をもつー 

五、刻限こくげんは早めに ―心にゆとりを持つ― 

六、降ふらずとも雨の用意 ―やわらかい心を持つ― 

七、相客あいきゃくに心せよ ―たがいに尊重しあう―

バーベキューも茶道も相手がいて成立する遊びの文化。 同じ場を共有する相手を喜ばせる”おもてなし”の心をもって接することが大切。 

バーベキューを楽しむためにもlバーベ九則を遵守することで日本のバーベキューをスマートバー ベキューに進化させましょう。

 スマートバーベキューのための「バーベ九則」の解説

一、下調べは慎重に 楽しいバーベキューとなるためにまずは自分のやりたいバーベキューをイメージして下調べをしっ かりすることが大切です。 そのことで移動方法や現地で使える時間、持っていく道具や食材の準備などの準備が変わりま す。場所によっては手ぶらでバーベキューを楽しめるところもあり、子供達の遊べる施設も見つか ります。

二、準備はお家で 日本のバーベキューではゴミの放置が問題になっています。ゴミを捨てないのは当たり前ですが、 そもそも「ゴミになるものを持っていかない」ことでゴミを減らしていこういうもの。 例えば肉の入っているトレーは家で分別ごみとして捨ておき、ジップロップやタッパウエアなどの リサイクル可能な入れ物に入れて持っていく。野菜もすぐに焼けるように下準備は済ましておくと 現地で余裕も生まれ皆で楽しく食べ遊ぶ時間が増えます。まさに一石二鳥なこと。

三、降らずとも雨の用意
この言葉は利休七則にそのままあります。バーベ キューも基本は青空の下でやりたいもの。 雨天など天候の変化は人知を超えたもの。天気の変化で天を恨んでも仕方がありません。 前もって雨天や強風などの荒天時の予想や準備をしておくことは心の余裕に繋がります。 天気予報だけに頼らずいざという時のために傘や子供用雨具や日よけタープを用意する。

四、焼ける前に一品 バーベキューは炭をおこす作業がありどうしても焼いて食べるまでに時間がかかります。 人は空腹時にはイライラするもの。 準備をしながらでもつまめるサイズのピンチョスやフィンガーメニューを用意して小腹に入れ ると人は落ち着きます。ウェルカムドリンクも同じこと。このように参加者への気配りを忘れず 楽しいバーベキューの導入部にしようというヒト中心のパーティの基本的な考え方です。

五、食べ物を炭にするべからず 食材に応じて正しい温度や場所でグリルすることで肉や野菜を焦がさずまた生焼けにせず食材を 無駄にしなという心得です。 牛肉、豚肉、鶏肉など肉の種類によって異なる火力を作るため、正しく温度管理のできるチャ コールレイアウトメソッド(バーベキューの基本技術)を身につけ食材を無駄にしないようにし ましょう。
グリルに炭を置かないキープゾーンは焼きすぎも防げます。
まさに適材適火です

六、子供相客に心せよ 相客とはホストとゲスト共々バーベキューを楽しむメンバーのことをさします。 バーベキュー九則では“子供”を加えて“子供相客に心せよ”としました。
利休七則にも「相客に心せよ」があえります。 茶会もバーベキューも最も大事なことは何人たりとも、人を差別せずフェアな心で接すること。 大人だけではなく同席する子供達も焼き上がった肉や野菜を食べるだけでなく、子供にもできる 役割を与えて料理のメンバーに加えましょう。子供達は食べることだけでなく親の役に立つこと に喜びを感じるものなのです。 炭から立ち上った炎を消す水鉄砲もゲストに役割を作る道具で す。


七、飲んだら運転しない バーベキューではビールやワインなどのアルコール飲料を飲む事が多いもの。 アルコール飲料を嗜んだときには車の運転しないことは当たり前です。 他にも夏場になるとバーベキューを楽しむあまりアルコールが入った状態で 川や海に入って溺れるという事故も後を絶ちません。飲んだら乗らない泳がないということも徹 底しましょう。 お酒は適量が楽しいものです。


八、ゴミや炭は埋めない捨てない 日本のバーベキューの大きな社会問題の一つにゴミの投棄のことがあります。 あってはならないことですが海岸や河川敷ではゴミや使い終わったゴみほ投棄したり炭を埋める 人もいます。
炭は土に埋めても土にかえるどころかそのまま1億年以上も分解されません。 ゴミの処理できる環境がない場合はゴミや消した炭は持ち帰る。バーベキューをする時の最低限 のマナーです。


九、来た時よりも美しく バーベキューを楽しむ人達がみんなで美しくバーベキュースペースを守ることで誰もが気持ち良い バーベキューライフを過ごすことができます。 公共スペースでは自分達がだしたゴミだけではなく他人のゴミであっても利用者が自らの意思 で持ち帰る。その結果バーベキューをすればするほどその場所が綺麗になる。 日本でもこのような素敵なバーベキュー文化を作りましょう。